40インチ有機ELディスプレイ
有機ELで有名な山形大学の城戸教授のホームページによると、韓国のサムスンがSDI2005(米国ボストンで開催)でこれまでで最大となる40インチの有機ELディスプレイを発表・展示していたようです。
http://ckido8.yz.yamagata-u.ac.jp/pc/OLEDnews/OLED_news_050530.htm
確かに、日本メーカーは先を越されたというのを印象づけられました。ソニーやエプソンが発表した有機ELのフルカラーディスプレイを見られた方はわかると思いますが、発色の鮮やかさ、動画のスムーズさ(残像が残らない)というのを見ると、圧倒的に液晶ディスプレイより有機ELディスプレイが優れているということが誰の目にもわかります。
大体、液晶テレビって、私の家にも小さめのがありますが、省スペースであること以外に、ブラウン管のテレビと較べて優れているところなんてないような気がしませんか。(省エネルギーらしいが、有機ELに較べるとエネルギー消費は多い。)
年々画質は良くなっていますが、まだまだ画面はなんか暗いし、サッカー見てたらボールの行方はわからないし。全体にぼーっとした感じです。
将来は必ず有機ELの大型テレビが日本のメーカーから出るんだと信じていましたが、最近のメーカーの状況では、なかなか厳しいようです。ソニーのPDA(有機EL搭載)も次は出るのかどうかあやしいです。
http://www.jp.sonystyle.com/peg/Store/Clie/Vz90/index.html
やっぱり、耐久性とか、製造の歩留まりとか、まだまだ課題があって難しいんでしょうね。それだからこそ、「40インチのディスプレイを作れるゾー!」というサムスンの力の入れ具合(というか、お金の書け具合)がわかります。
上記の城戸先生ですが、なかなかおもしろい方で結構好きな先生の一人です。私も随分前に学会(たぶんMRSだったと思う)で、城戸先生が現れた途端に会場が立ち上がって拍手という場面に立ち会ったことがありました。そのころは、まだ大学では助教授でもなかったかもしれないけど、米国では既に有名なようでしたね。
上記の記事は、「城戸の独り言」のページにありますが、他にも先生の人柄が感じられるおもしろい内容がたくさんあります。日本のメーカーとたくさん共同研究されていると思いますが、こんなん書いても大丈夫なんかい?というようなことまで書いてあります。さすが関西人です。是非、読んでみて下さい。
ヲタクネタばかりなので、たまには別ネタで書いてみました。
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学生時代(といっても数ヶ月前ですが)、卒論で高分子有機ELのパターニングをやっていたので、おやっ、と思ってしまいました。
エプソンが4枚あわせで40インチを作っていましたが、これは継ぎ目が無いようでびっくりですね。高分子有機ELが日の目を見ることはあるのだろうか、今後の動向が楽しみですhi
投稿: JI0VWL | 2005年6月13日 (月) 21:20
どうもです。
VWLさんは、ひょっとしてN尾研だったんでしょうか?1エリア在住中2002年に仕事で一度訪問したことがありますが、その頃はまだ研究室にはおられなかったんでしょうね。
近い研究室である某S山研には、よく行ってましたよ。いろいろとお世話になっておりました。
あの分野で高分子有機ELということは、たぶん塗り分けのマイクロノズル、もしくは吐出のアクチュエータあたりの研究をやられていたのでは、と想像しています。
2年ほど前の展示会でエプソンが展示していた携帯用と思われる2インチぐらいのインクジェットプリンティングで作ったというポリマー有機ELもすばらしい出来映えでしたけど、商品として市場にはたぶん出てないですよね。
ポリマーを研究しているものとして(有機ELをやっている訳ではありません)、エプソンさんに是非がんばって貰いたいです。
投稿: JF3KQA | 2005年6月14日 (火) 18:48
KQAさん、こんばんは。
お詳しいですね、おっしゃるとおり某N尾研究室でした。この研究室はなぜか無線部が多いんですよねhi 某S山研究室、というかILF先生のゼミを受けたりもしていました。
研究は印刷?みたいなものでしょうか。テーマは有機EL樹脂の3原色塗り分けでしたが、学生時代は無線のやりすぎで!研究はあまり進まず、結局1色しか塗れずに終わりました。要求精度は出ているので原理的には(特許が絡むので書けませんが)3色塗れるはずですが、ちょっと心残りですね。
投稿: JI0VWL | 2005年6月14日 (火) 22:07
やっぱりそうでしたか。おもしろそうなテーマなので、後2年ぐらいやられても良かったのに、、。(よけいなお世話ですね。)
無線ばっかりだったそうで(本当はそんなことないと思いますけど)、今時珍しい若者ですね。僕らが若い頃はゴロゴロいましたけど。
VWLさんとは、個人コールではコンテストで何度か交信頂いていますが、クラブで活躍されていたであろう時期を考えると、ひょっとすると、ZGO(府中クラブ)--ZLOでも交信しているのかもしれませんね。
投稿: JF3KQA | 2005年6月15日 (水) 13:17
おや、VWLがこんなところに登場しているとは...
会社から研究室に派遣してもらって、あと5年くらい無線、いや違った、有機ELの研究するのはいかがですか?
柿本さん、話は変わりますが、今年もIARUコンテストで8N1HQを運用しますので、呼んでください。
VWLは当然、オペ要員に入っていますよ。
投稿: JG1ILF | 2005年6月17日 (金) 17:05
松本さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。IARUって7月第2週でしたよね。たぶんQRVは無理だと思います。出られても弱小局なので、昼間に出て貰わないと、いつでもできる訳ではないでしょう。
8N1HQは、どこの周波数担当なんでしょうか?
(どこかに載ってましたっけ?)
どちらかと言えば、呼ぶよりは、オペしに行きたいです(勿論、無理)。
とにかく、皆さんでがんばって下さい!
今、気付きましたが、今週末はALL ASIA CWですね。
投稿: JF3KQA | 2005年6月17日 (金) 19:27
KQAさん、こんばんは。ILF先生、お久しぶりです。
研究室派遣、なんてことがあれば最高ですね。当然、無線付きで(笑)
8N1HQは先ほどメールしましたが、予定が確定できませんのでリストからは抜いておいてください(別に入っていても問題ないのかな?)。運よく空いていたら参上します。
ALL ASIAなんてあったんですか・・知りませんでした。
ちょっと無線から離れつつある今日この頃。
投稿: JI0VWL | 2005年6月19日 (日) 22:30